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ブルーミントン動物病院
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里親探しは「獣医師広報版」
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カラスにまつわるあれこれ
消えるカラスの死体
 「カラスの死体が消える」という話を耳にすることがあります。あんなにたくさんいるはずのカラスですが、確かに死体を見ることはあまりありませんね。では、本当に消えるのか?、、、まさか、そんなことはありません。カラスだって死ぬのですから、死ねば死体になります。私たちがあまり目にすることがないのは、まず第1に、カラスの集まるねぐらはあまり人通りの多い場所ではないということがあります。年をとったり病気だったりして、そのままそこで死んでしまっても、あまり人目につくことはありません。
 公園などでは入園者に不快な思いをさせないよう、管理者によって死体はかたずけられてしまいます。道ばたなどの死体は商店主や住人や通行人がかたずけます。なので、どんなに東京にカラスが多くても、カラスの死体があちこちに落ちている、、、などということはないわけです。死んだカラスの死体をカラスや猫が食べてしまったりすることもありますが、ほとんどの場合、カラスの死体は人間によって消されているわけです。
カラスの光り物主義
PetComNetの読者さまから、こんなお便りをいただきました。
 今を去る事○×年前。まだ私が可愛い女子高生だった頃、市内には桜、紅葉の名所と して市民に親しまれた公園がありました…(いえ、今もありますが) 折しも桜満開の頃、麗らかな春の日ざしに誘われて、カメラ片手に父とお出かけ。 池のほとりのベンチで寛いでると、一羽のカラスがテッテッテッと、やってきました。
  小首をクリクリかしげながら、別段警戒する様子もなく、…可愛いなと、思ったと思 うんです、その時には。 呑気な私も、警戒するはずもなく、足下近くまで接近を許しました。
 「馴れてんのかな?この子おおおおおおおおおおっっ!!??……」 私の足首近くに立ち止まったカラスは、ちらっと私の顔を見上げた次の瞬間、自前の 凶器の嘴で、私のくるぶしに強烈な一撃をくらわしてくれました!!!!
  「!!××○◇…っっっ…!!!!???………」 余りの痛さに声もなく足を上げたんですが、なんと、靴下にカラスがぶら下がるんですよ!!(向こうは必死に羽ばたいてたんですが) それでやっと気がついたんですが、私、金ラメ刺繍のポイントが入った深緑色の靴下 をはいてたんです。
  お気に入りでした。 麗らかな春の陽に、キラキラと輝く金のお星さま…… キラキラ…キラキラ…とっても綺麗……恨むぞ、ミチコロンドン……
 くるぶしには赤紫に腫れ上がった嘴の痕。 カラスって、光り物が好きって、本当なんだ‥‥と、身体でお勉強した春でした‥‥ 。ああ、もちろん靴下も破れちゃいました。トホホ…(Oさん)
 それは大変でしたね~。カラスはビールの王冠やビー玉など、キラキラ光る物が好きらしいです。好きって言うか、光に敏感なんですね。カラスの巣の中から、よくそういう物が発見されますし、なんと、高価なダイアモンドが見つかったこともあるんだそうです。しかし、履いてる靴下まで狙うとは、相当な光り物好きだったんですねぇ、そのカラス。きっと、ヘアピン、イヤリング、ボタンなどなど、他にもいろいろ余罪があるかも。
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カラスのストーカー
もうひとつお便りをご紹介しましょう。
 さて、カラス! 大嫌いです。 好きな人はいるんでしょうか? 私の通勤途中の歩道橋に、必ず奴らは止まっていて、 いつも見ないふりをしながら獲物を狙っています。 その様子が憎たらしくて、いやらしいなぁと思います。 でも、私も奴らが恐いので、見ないふりして通り過ぎますけど(笑)。 何といってもくちばしが恐いんですよね。 あの艶が。
 カラスといえば、思い出す人。 シンガーソングライターの、MNさん。 決して有名な方ではありませんが、知る人ぞ知る女性です。 仕事が音楽関係なので、以前一度だけインタビューに行ったことがあります。 その時発売を控えていた曲のタイトルが「カラス」でした。 「どうしてそういう名前にしたんですか?」と質問すると、 「高校の時、自転車通学をしてたんです。その時、長い下り坂があって そこをサーっと下りる時、いつも同じカラスが走る私の肩に停まるんです」 と、サラリと答えてくれました。
 私はそれを聞いて心の中で「ぎょえ~!」と叫びました。 そんな、恐ろしい…。 カラスは彼女の何が気に入って、坂の途中から彼女の肩に飛び乗り、 坂の途中で木の枝に戻っていったのでしょう。 彼女は最初はやはり恐かったそうです。 彼の重さ、羽音、息遣いがリアルすぎて…なんて言ってたような気もします。 確かに想像するに、肩にカラスが乗ったら、 重さや声や羽音、全部恐ろしい! 私なら、事故を起こしていたと思います。 びっくりしてひっくり返っていたことでしょう。 恐るべし、MN。(Hさん)
 カラスはとても頭が良くて、人の顔も覚えているということです。東京都では苦情を受けると巣の撤去を行いますが、この時、作業員が顔を覚えられてしまい、その後半年に渡って同じカラスに付け回されたという話を聞きました。カラスは敵に回さないほうがよさそうです。
 MNさんの場合はどうやら気に入られていたようでよかったですね。カラスも「おっ、なかなか根性のあるやっちゃ。」と一目置いていたのでしょう。きっとカラスにとっては「チャリ女子高生の肩乗り坂下り」として毎朝の楽しい遊びだったのかもしれません。私はちょっとうらやましいです。
太陽の鳥、カラス
 世の東西を問わず、カラスは神話に登場します。ギリシャ神話では、もともとカラスは太陽神アポロの寵愛を受けた白い鳥でした。ところがある日のこと、アポロの愛人コロニスの浮気をバラしてしまったため、アポロは怒ってコロニスを殺し、余計なことまでしゃべったカラスを黒に変えてしまった、、、ということです。旧約聖書では、カラスは雨を予知する晴天の鳥、太陽の鳥であり、カラスの色が黒いのは、太陽の黒点から抜け出して来たからということになっています。中国では、太陽には3本足のカラスが、月には兎が住んでいると信じられていました。
 カラスは、その優れた情報収集能力と運動能力のため、世界中で「軍神」として崇められています。ローマでは、カラスは戦争の神オージンの象徴です。日本では、神武天皇が大和朝廷を立てる際、熊野から大和への山道で迷った時、天照大神の命を受け道案内を勤めたのが「ヤタガラス」。このヤタガラスも3本足で、現在では「日本サッカー協会」のシンボルになっています。カラスは「軍神」、、、わかるような気もしますが、カラスの戦い方って、けっこう卑怯ですけどね、、、。ま、戦略に長けているといいましょうか、、、。
 また、日本ではカラスは農業の神様の使者でもあり、カラスを迎えて農事を占う「烏勧請」が、昔から各地で行われてきました。動物が神となるには、人間に畏怖の念を抱かせるほどの恐さと、美しさと、聡明さが必要です。それだけカラスは人間にとって親しみがあり、時には手強い敵となり、そのしたたかさ、その黒い姿の異様さ、美しさは、常に一目置かれて来たということなのでしょう。
カラスとフクロウ
 カラスとフクロウは犬猿の仲。カラスはフクロウを見つけると、よってたかっていじめます。日本の民話によると、その昔、カラスの羽は純白で、フクロウは鳥の羽の染め物屋さんでした。おしゃれなカラスはフクロウに「誰よりもきれいな色に染めてくれ」と頼みます。ところが、フクロウがあれやこれやと色を塗っていくうちに、カラスの羽は真っ黒になってしまいました。カラスはカンカンに怒り、それ以来フクロウはカラスを避けて夜に活動し、カラスはフクロウを追いかけるようになったということです。
 しかし、決してフクロウの肩を持つわけではありませんが、黒というのは大変おしゃれな色であり、しかも、カラスの羽の色は単なる黒ではなく、光に当たると七色に輝きます。昔から日本の女性の黒髪の美しさを例えて「カラスの濡れ羽色」と言ったほどです。フクロウがいろんな色をブレンドして、深みのある黒に染めてくれたからでしょう。カラスさん、いいかげん、フクロウを許してやってはいかがですか?
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カラスのことわざ
「カラスの行水」
 風呂に入っても、あっという間に出て来てしまうこと。では、カラスは本当にカラスの行水でしょうか? 確かに一回の水浴び時間は短いようですが、その代わり、何度も頻繁に水浴びをして清潔にしているようです。水浴びの後は丁寧に嘴で羽を整え、飛行の安定と、保温や防水に努めているのです。
「カラスに反哺の孝あり」
 カラスでも親の恩には報いるぞという意味です。ただ、これはカラスの幼鳥が親より大きく見えたため、親鳥が幼鳥に餌を与える姿を、子供が親に餌を与えているように勘違いしてしまったのかも。
「闇夜のカラス」
 暗いところで黒いものは見えにくいこと。闇夜のサンコンさん。この「闇夜」って言葉、死語ですねー。もう日本に闇夜はなくなってしまいました。東京では夜でも飛んでるカラスがいます。
「カラスの白糞」
 意外なことがあるもんだ。確かにカラスのウンチも他の鳥と同じく白いです。正確に言うと、あれはオシッコウンチですが。頭上に注意!
「烏合の衆」
 規律や秩序のない集団。でもね、カラスのチームワークはすごいですよ。天敵であるオオタカでさえも、集団で追っ払ってしまいますからね。

 他にも「カラスが鵜の真似」「カラスが灸をすえる」「似たものカラス」「カラスの腹を肥やす」「月夜カラスは火に祟る」「日和見カラス」「今鳴いたカラスがもう笑う」「カラスの啼かぬ間」「カラスの昆布巻」「カラスの頭の白くなるまで」「カラスの置き忘れ」、、、などなど、カラスにまつわることわざや喩えはいっぱいあります。それがまたカラスと日本人の関係の深さを物語っていますよね。
カラス本
タイトル: カラス、なぜ襲う
著 者 : 松田道生
出版社 : 河出書房新社
 著者の松田道生氏ご自身の経験と最新の情報で、しかも、カラスがどんな生き物なのか、素人にもわかりやすく書かれています。松田氏は東京文京区の六義園のお近くにお住まいで、実際にカラスの鳴き声を毎日聞いて暮らしていらっしゃるだけあって、そのへんの経験談は圧倒的迫力です。カラスがなぜ人を襲うのか、なぜ私たちが襲われるのか、そして、これから私たちがカラスと共に生きていくにはどうしたらいいのか、、、考えさせてくれる本です。
タイトル: カラス、どこが悪い!?
著 者 : 樋口広芳・森下英美子
出版社 : 小学館文庫
 著者の樋口氏と森下氏は東大で生物学の研究をされています。さすがにカラスの生態についても詳しく、また、わかりやすく説明され、その生態から生まれてくる人間との摩擦について書かれた本です。数年前に話題になった、横浜での線路の置き石事件も、こうして説明していただくと、なるほどなぁ~と納得。まだまだカラスについてはわかっていないことも多いそうですが、この本を読むと、かなり興味深いものであることがわかります。カラスって面白い!
タイトル: カラスはどれほど賢いか
著 者 : 唐沢孝一
出版社 : 中公新書
 都市の生態系において、一つの頂点が人間ならば、もう一つの頂点はカラスでしょう。東京上空の制空権はカラスがにぎっています。この本が書かれたのは1988年で、もう10年以上前になるのですが、充分納得させられます。カラスは嫌いという人も多いでしょうが、そんなにカラス自身が悪いヤツなのでしょうか? 一説によると、カラスは犬や猫よりもずっとアタマがいいそうです。知ってみれば非常に面白い鳥なのです。しかし、これ以上カラスが増えてしまうことは問題です。こんなにカラスを増やしたのは誰なのか? カラスを増やさないためにはどうすればいいか? 問題解決のためにも、まずは敵の生態を知ることが大切。
カラスサイト
Crows!!
カラスの生態について紹介するページです。カラスに関する質問・情報なども受け付けてくれます。
唐沢孝一のページ
「カラスはどれほど賢いか」の著者である唐沢先生のサイト。鳥に関するエッセイは、カラスに興味がなくても面白い。
鳥の道くさ
この「東京のカラス」特集でインタビューもさせていただき、大変お世話になった松田先生のHP。カラスはもちろん、野鳥保護のありかたやバードカービングのことまで。
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